マニラ在住が教える!BGCの治安と身を守る7つの鉄則


こんにちは、WaoWaoです!マニラのBGCでIT企業のエンジニアとして働いて3年目になりました。今回は、多くの方が気にされるマニラ、特にBGC(ボニファシオ・グローバル・シティ)の治安状況と、私が日々実践している安全対策についてお話しします。
 

ちなみに、私はこれまでにフィリピンで犯罪にあったことはまだ一度もありません。本当に周りの人に恵まれているなと思いますが、楽しく過ごすためにも、安全対策には常に気を使っています。

マニラの治安概況

まず、マニラ全体の治安について触れておきましょう。正直なところ、マニラの治安は決して良いとは言えません。特に、観光客や外国人を狙った犯罪が後を絶ちません。

主な犯罪: スリ、ひったくり、強盗、詐欺、 誘拐

ただし、これはマニラ全体の話で、地域によって状況は大きく異なります。メトロマニラは東京23区と同じ広さで、人口はマニラの方が多いのです。なので一言マニラと言ってもそれは日本で東京を指すくらい大きなエリアと人口を指すことを念頭に置く必要があるでしょう。

BGCの治安状況

BGCは、マニラの中でも特に治安の良い地域として知られています。私が3年間住んでいて感じたBGCの特徴は、

- BGC自体が壁に囲まれたゲートシティで、警官の見回りが多い
- 24時間体制のセキュリティガード
- 綺麗に整備された街並み
- 監視カメラの充実
- 外資系の24時間稼働するオフィスも多く、外国人居住者や駐在員が多い

実際、日中はもちろん、夜間でも一人で歩いている人をよく見かけます。私もたまに23時にコンビニにアイスを買いに行ってしまいます。飲み会で深夜に帰宅することになっても友人や同僚と徒歩で帰宅します。

ただし、油断は禁物です。BGCでも犯罪がゼロというわけではありません。
 

私が実際に目撃したヒヤリハット

 私はマニラで何も犯罪にあったことがないので、ここでは私が実際に目撃や友人が経験したヒヤリハット事例をいくつか紹介します。

事例1:タクシーでのボッタクリ未遂

BGCから空港に向かう際、メーターを使わない「固定料金」を提案されました。金額を聞くと通常の倍以上。きっぱりと断り、別のタクシーを探しました。早朝やイベント時のタクシー、金曜の給与日の時はタクシーやGrab(配車アプリ)が捕まらないので、この手のものは多く遭遇します。金額をFixして使用しないと深夜になる時もあるので、これはケースによって判断が必要かもしれないとのことでした。

事例2:路上での執拗な物売り

High Street(BGCのメインストリート)を歩いていると、突然現れた物売りに声をかけられました。断っても離れず、少し怖い思いをしたそうです。これは道だけではなく飲食店内で募金や寄付の名目で勧誘を受けることもあるので、キッパリと丁寧に断ることは大切です。

事例3:ATMでの不審な接近

BGC内のATMで現金を引き出していたとき、背後に不自然に近づいてくる人がいました。素早く操作を終え、その場を離れたそうです。それ以降は銃をもったガードマンや会員制のスーパーのATMを使用することをお勧めしました。

事例4:飲食店でのスリ未遂

BGC内のレストランで食事中、椅子に掛けていたバッグがわずかに動いたのを感じました。振り返ると、隣のテーブルの「客」が慌てて立ち去っていきました。リュックやショルダーバックでも、混雑したところではしっかりと保持しておく必要があります。

これらの経験から、BGCは比較的安全とはいえ、常に警戒が必要だと実感しています。
 

安全に過ごすための7つの鉄則


これらを踏まえ、私が日々実践している安全対策の鉄則をお伝えします。
 

鉄則1:目立たない(現地の人に合わせる)

- 派手な服装や高価な装飾品は控える
- 大金を持ち歩かない、持ち歩く場合は人目につかないよう注意
- スマートフォンの使用は必要最小限に

実践例:私は普段、シンプルな服装を心がけ、アクセサリーはつけません。そこで生活している人のスタイルにあった服装などを心がけます。現金を出すときは必要最小限のものだけ見えるようにして支払います。
 

鉄則2:周囲に注意を払う


- 歩きスマホは厳禁
- イヤホンで音楽を聴きながらの歩行も避ける
- 定期的に後ろを振り返る
 

実践例:道を歩くときは、常に周囲の状況をチェックします。特に、夜間は後ろを振り返る頻度を増やします。さらに道に止まっているバンには気を付けるようにしています。(最近は外国人の誘拐が発生しています)

 鉄則3:公共交通機関の利用は慎重に


- タクシーは信頼できる会社のものを使う(GrabなどのアプリがおすすめE)
- バスやジープニーの利用は避ける
- 電車(MRT/LRT)利用時は、時間帯を選んで一人にならない

実践例:ほとんどの日本人の同僚はタクシーはほぼGrabを利用しています。たまにGrabが使えないときは、ホテルやモールのタクシー乗り場を利用します。
 

鉄則4:貴重品の管理


- バッグは必ず前に抱える
- ズボンの後ろポケットに財布を入れない
- ホテルのセーフティボックスを活用する

実践例:外出時は、ショルダーバッグを斜め掛けにし、常に手を添えて歩きます。パスポートなど重要書類は、ホテルのセーフティボックスに預けます。
ズボンの後ろのポケットに入れていたiPhoneを盗難されるスリ被害 にあう日本人の方を本当によくみます。
 

鉄則5:夜間の一人歩きは避ける


- 夜間の外出は極力控える
- やむを得ない場合は、明るく人通りの多い道を選ぶ
- できるだけグループで行動する

実践例:夜の外出は友人と一緒に行くようにしています。オフィスが近いのですが、帰りが深夜になって遅くなりそうな時は、必ず2人以上で帰宅するようにします。
 

鉄則6:知らない人を安易に信用しない


- 親切そうに話しかけてくる人でも、すぐには信用しない
- 個人情報や滞在先などを安易に教えない
- 知らない人から食べ物や飲み物を受け取らない

実践例:道を尋ねられても、立ち止まらずに歩きながら簡単に答えるようにしています。親切そうでも、長話にならないよう注意しています。日本ではなかなかないくらい、話しかけられることは多いと思います。また、同じ店に5回くらい行くと名前や注文のメニューも覚えてくれるくらいフレンドリーなところが多いです。顔見知りもすぐにできます。ただし、店の外での約束などは注意した方がいいかなと思います。目を離した飲食物は食べないです。

鉄則7:緊急時の対応を把握しておく


- 緊急連絡先(警察、救急、日本大使館など)を携帯に登録しておく
- 自分の滞在先を常に把握しておく
- 保険証やACRのコピーを持ち歩く 

実践例:スマートフォンのメモアプリに緊急連絡先リストを作成し、定期的に更新しています。在留届は必須です!また、コンドミニアムの住所を書いたメモを常に財布に入れています。助けてくれそうな人をマニラに持つことがとても大切で、何かあった時に連絡できる環境はできるだけ早く整えましょう。

BGC内の比較的安全なエリアと注意が必要なエリア


BGC内でも、エリアによって多少の違いがあります。

【比較的安全なエリア】

- High Street周辺:人通りが多く、セキュリティも厳重
- Bonifacio High Street Central:高級店が並び、警備員も多い
- McKinley Hill:住宅街で、セキュリティチェックが厳しい

【注意が必要なエリア】

- BGCの外周部:特に夜間は人通りが少なくなる
- 建設中のエリア:工事現場周辺は人通りが少なく、照明も不十分なことがある
- C5 Road沿い:交通量は多いが、夜間は注意が必要
 

犯罪に巻き込まれた場合の対処法


万が一、犯罪に巻き込まれてしまった場合の対処法もお伝えしておきます。

- 身の安全が最優先:抵抗して危険な目に遭うより、要求に応じる方が賢明
- 大声で助けを求める:フィリピン語で「Tulungan niyo ako!(助けて!)」と叫ぶ
- すぐに警察に通報:BGC内には複数の警察署があります
- 日本大使館に連絡:パスポートを盗まれた場合など、速やかに連絡を
 

おわりに

ここまで読むと、マニラやBGCはとても危険な場所のように感じるかもしれません。確かに、日本と比べれば治安は良くありません。でも、適切な注意を払い、基本的な安全対策を実践していれば、十分に楽しく、安全に過ごすことができます。

私自身、最初はとても神経質になっていましたが、今では町の雰囲気を楽しみながら生活しています。BGCは活気があり、多様な文化が混ざり合う魅力的な街です。レストランやカフェ、ショッピングモール、公園など、楽しめるスポットがたくさんあります。

大切なのは、適度な警戒心を持ちつつ、必要以上に怯えないこと。現地の人々とコミュニケーションを取り、街の雰囲気を理解することで、より安全に、そして楽しく過ごすことができます。

フィリピンに来られる方、特にBGCに滞在される方は、この記事で紹介した安全対策を参考にしていただければ幸いです。適切な注意を払いつつ、フィリピンの魅力を存分に楽しんでください!

それでは、また次回のブログでお会いしましょう。インガット(気をつけて)!WaoWaoでした!